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指きりげんまんの起源、由来についての考察

指きりげんまんとは子供同士が約束事をするときに、小指を絡めながら歌を歌う行為である。
これについて、「遊郭で遊女が客に対して愛情と誠意を示すために、自身の指を切り客に送る行為「指切り」が起源である」という説明がある。
しかしながらこの、小指を絡めて約束をするという行為は、東アジア並びにアメリカにも存在する。
果たして本当に日本が起源なのか、インターネットで調べてみた。

文章が長くなったので、先に結論を書きます

  • 台湾、韓国、中国と日本の指切りが形が異なる。
  • 日本の指切りはアメリカのものと最も似ている。
  • 歌付きは日米中。
  • 日本起源説は、歌詞、「指切」という単語、及び小指である必要性は説明できているが、動作については説明できないし、行為自体の初出も不明。
  • 小指である必要性を文化的背景として有してるのは日本だけ(?)
  • アメリカではもともとマイナー、近年日本のアニメを通じて再復活か。


まずウィキペディアで調べてみた。
1日本語

  • 遊郭で指を切って送る「指切り」が行われていた。これが指きりげんまんになった。
  • この風習が流行し、転じてヤクザの指詰めになった。
  • 中世に処罰として指を切るというものがあった。
  • 台湾、朝鮮半島にも同様の文化がある
  • ベトナムにもある。
  • 英語圏にはもともとなかったがアニメを通じて広がった。

台湾、朝鮮半島に同様の文化があるということは日本起源かな?とも思う。
しかし、台湾、及び韓国の指切りを調べて見ると、小指を絡めたまま、親指同士もくっつけるそうだ。両国とも日本のように歌を歌うことはない。
そしてさらに手のひらを滑りあわせるらしい。(詳細はぐぐってね。)
これはなぜなのだろう。もともと中国大陸の文化だったのか?
もしくは日本起源だけれども、戦前は日本の指切りも親指をくっつけていたのかもしれない。
もう少し調べてみた。

2中国語

  • 伝統的に、指切りは約束するときに行われ、これを破ると指を切る必要があった
  • 近代以降、子供がするようになった。

これらの文は、オクスフォードで書かれた日本のヤクザに関する論文と、日本人の書いたヤクザに関する論文を基に書かれている。よって、日本の風習として説明されているのだと思う。
また、繁体字を用いて書かれているため、台湾人が書いたと思われる。
親指をくっつける台湾・韓国式については記述がなかった。

3韓国語

  • 大衆が行う風習、小指を絡めて手を振る

親指をくっつける、手のひらを合わせるなどの記述はない。
これについても、日本式のみを記述しているように見える。

4英語

  • Pinky promiseという
  • アニメでよく見られる
  • 中国にも同じ文化がある
  • アメリカでは1860年に出版された辞書にこの語があり、歌とともに紹介されている。
  • 推測するに、中国で生まれた風習が日本に渡り流行したのではないだろうか
  • 運命の赤い糸が小指から伸びているという概念と関係があるのではないか
  • 日本では本来、約束を破ると指を切るという意味があった。

うーむ。これは・・・
上記の、1860年に出版された辞書というのも見てみた。

  • ニューヨークの児童に流行っている。
  • 右手小指を絡ませたまま歌を歌う

ちなみにこの辞書は(どうやら)、ロンドンの出版社からでていて、イギリス人がアメリカを数年旅して書いたアメリカ英語の辞書である。
ペリー来航が1853年であることを考えると、日本の指きりげんまんがアメリカに伝わったと考えるのは無理があるのではないだろうか。もちろんペリー以前にもアメリカ人やイギリス人が日本に来たり、日本人が渡米したこともあっただろうが、日本は基本的に鎖国していた。

これらのことについて、日英中韓の他のソース(ヤフー質問版的なところなど)も読んでみた。それぞれの言語で見られた意見を適当に書いていく。
中国語(台湾、中国)

  • 日中英のwikiを読んでみたけど、これは日本のが元っぽい。
  • もともと約束するときにハイタッチしてたのがこうなった。もしくは呪術の印が転じて(注・ソース無し。こいつ想像で語ってるっぽい)
  • むかしむかしあるところにお姫様がいて〜(注・つくり話っぽい)
  • 小指を絡め、捻る動作は、約束を破った時に首を吊るという意味である。
  • 恋人が100年続くという意味である。
  • 少数民族の逸話に基づく。

などなど色々あった。中国でも指切りの時には歌があるようである。
中国、台湾ともに数々の逸話を紹介して説明を試みたが、ソースを併記しているものはなく、信憑性に乏しい。

韓国語

  • 東洋では小指が性的な力を表す
  • 中世ヨーロッパでは小指に魂がとつながっていると言われた
  • スコットランドでは小指が触れ合うと心が通じると信じられ、真剣な約束の時に小指をかけた

英語でも検索をかけたがスコットランドの話は全く出なかったので、スコットランド説は全くのデタラメかと思われたが、なんとびっくり!pinkyとはもともとスコットランド英語なのだそうだ。

英語

  • 日本のヤクザ起源
  • 遊女起源
  • 「運命の赤い糸」理論を紹介。古代中国では男の親指と女の小指が赤い糸で結ばれていると信じた。
  • 日本開国の10年前にアメリカで流行っているのだから日->米は不自然。アメリカで独立に発明された
  • Pinky promiseなんて初耳!なにそれ?

などなど。いや色々調べたけど本当に疲れました。
アメリカでは指切りを知らない人も一定数いて、アニメを見て不思議に思い調べた人も多かった。
ちなみに運命の赤い糸については、もともと中国では足首同士だったのが、日本に渡った段階で小指同士に変わったと、日本のwikiについては説明があります。

まとめます。

  • 台湾、韓国、中国と日本の指切りが形が異なる。
  • 日本の指切りはアメリカのものと最も似ている。
  • 歌付きは日米中。
  • 日本起源説は、歌詞、「指切」という単語、及び小指である必要性は説明できているが、動作については説明できないし、行為自体の初出も不明。
  • 小指である必要性を文化的背景として有してるのは日本だけ(?)
  • アメリカではもともとマイナー、近年日本のアニメを通じて再復活か。

仮説をいろいろ考えたけど疲れました。
今度また元気が出たら仮説を羅列して書いてみたいです。